後続のいくつかの章は、mod_ssl セキュリティモジュールと OpenSSL ライブラリ、およびツールキットを使用して、Apache World Wide Web (WWW または Web) サーバのバージョン 1.3.12 を立ち上げることを目的としています。Red Hat Linux が提供する、これら 3 つのコンポーネントを組み合わせたものを、本マニュアルでは Red Hat Linux Secure Web Server (またはセキュアサーバ) と呼びます。
Web サーバは、要求元のブラウザ (たとえば、Netscape Navigator、Microsoft Internet Explorer) に対して Web ページを提供します。さらに技術的に言えば、Web サーバは Web 通信に関するインターネット規格である HTTP (Hyper Text Transfer Protocol) をサポートしています。ブラウザから要求された場合、Web サーバは HTTP を使用して HTML (Hyper Text Markup Language) Web ページや CGI、およびその他のタイプのスクリプトをブラウザに送信します。ユーザが Web ページ上のリンクをクリックすると、そのリンクによって指定されるコンテンツに対する要求が Web サーバに送信されます。Web サーバはその要求を受信し、要求されたコンテンツ (たとえば、HTML ページ、対話式スクリプト、データベースから動的に生成される Web ページなど) を提供、またはエラーメッセージを送信します。本製品で提供される Web サーバである Apache は、現代のインターネット上で最も広く利用されている Web サーバです (http://www.netcraft.net/survey/ を参照)。
mod_ssl は、Apache Web サーバ用のセキュリティモジュールです。mod_ssl モジュールは OpenSSL Project によって提供されるツール群を使用して、とても重要な機能 - 通信内容を暗号化する機能 - を Apache に追加します。 これとは対照的に、「通常」の HTTP を使用した場合は、ブラウザと Web サーバの間の通信内容は平文として送信されます。したがってブラウザとサーバの間の経路上で盗み見られる可能性があります。
OpenSSL Project には、SSL (Secure Sockets Layer)、TLS (Transport Layer Security) および汎用暗号ライブラリを実装するツールキットが含まれています。SSL プロトコルは、現在のインターネット上でデータを安全に転送するために使用されます。TLS プロトコルは、インターネット上の秘密 (安全) かつ信頼のおける通信のために提唱されているインターネット規格です。mod_ssl モジュールは、Web 通信を保護するために OpenSSL ツールを使用しています。
以下の章は上記のプログラムに関する、完全かつ唯一の文書とすることを意図するものではありません。可能な場合は、特定のテーマに関する詳細な文書の見つかる場所を本ガイドにおいて示します。
本ガイドでは、本製品に含まれるプログラムのインストール方法、および Apache Web サーバを設定するための基本的なオプションを示します。認定機関 (CA) から証明書を取得するために必要なステップ、自己署名証明書の生成方法、および認定書をインストールして安全な Web サーバと併用する方法についても説明します。