GNOME と同じように、KDE は特徴のあるグラフィカルな環境であり、その設定も簡単です。
正式には、K Desktop Environment (Web サイトの FAQ によれば K という文字はいかなる意味も表していないとのこと) と呼ばれる KDE Project の目的は、多くのユーザの Linux/UNIX の学習曲線を和らげ、すべての人に魅力のある環境を提供することです。1996 年の 10 月に Matthias Ettrich 氏によりその基礎が開発されて以来、KDE は、Linux の初心者ユーザおよびベテランユーザの両方から等しく賞賛されてきました。
数百人にも及ぶ世界中のフリーソフトウェア開発者が KDE Project の開発に携わり、現在もこの環境を洗練し強化しています。
GNOME (Chapter 2) の基本についての章と同様に、この章では KDE の基本について簡単に説明します。デスクトップの設定、ファイルマネージャおよび特定の KDE ツールを使用した作業などの詳細については、この本の後半で説明します。
KDE の最新文書に関しては、次のプロジェクトの Web サイトを検索してください。http://www.kde.org
GNOME と KDE の両方を使用する場合: GNOME と KDE の両方をシステムにインストールしている場合、たいていは選択した環境で他の環境のアプリケーションを使用することができます。例えば、Gnumeric スプレッドシートアプリケーションは GNOME にバンドルされるアプリケーションの一部ですが、これを KDE で使用することができます。
KDE をはじめて起動すると、次のような項目が最初に表示されます。
デスクトップ -- ユーザ環境における重要な作業領域 (一例として Figure 3-1 を参照) です。つまり、実行するアプリケーション、プログラムを起動するアイコン、そしてプログラムや文書用フォルダなどのウィンドウを配置する領域です。the section called デスクトップを参照してください。
[Floppy]、[CD-ROM]、[Printer] および [Trash] アイコン -- これらはリンク (あるいはショートカット) であり、フロッピードライブや CD-ROM ドライブに容易にアクセスしたり、ごみ箱に項目を落としてその項目を「捨てる」ことを可能にします。the section called [Trash]、[Printer] および [Drives]を参照してください。
フォルダ -- [Templates] というラベルの付いたフォルダの中にはリンク群があり、これらをデスクトップへとドラッグすることにより、新しいデスクトップ項目を作成することができます。[Autostart] と呼ばれるフォルダには、ログイン時に自動的に起動させたいアプリケーションを配置することができます ( the section called フォルダを参照)。
パネル -- デスクトップの底部を横切る長いバー (一例として、Figure 3-1を参照) 。パネルは、アプリケーションやアプレット (小さなアプリケーション) のためのクイックランチャとして使用されます。the section called パネルを参照してください。
複数のデスクトップ -- パネルの中央に、ユーザが使用できる作業領域の番号を示す [Switch Desktop] ボタンがあります。複数のアプリケーションを1つのデスクトップ領域に詰めこむのではなく、複数のデスクトップに作業を広げることができます。the section called 複数のデスクトップを参照してください。
[Main Menu K Icon] -- パネルの一部で左側にあり (一例として、Figure 3-9 を参照)、Red Hat Linux システムに組み込まれたアプリケーションやアプレットのためのランチャやサブメニューを引き出します。StarOffice など、インストールする多くのアプリケーションがこのメニューに組み込まれます。 the section called [Main Menu K] アイコンを参照してください。
タスクバー -- デフォルトでデスクトップの最上部 (この位置は変更できます) に表示されるタスクバーは幅の狭いバーであり、ここには現在開いている (最小化されたものとデスクトップ上にあるもの) ウィンドウが表示されます。the section called タスクバーを参照してください。
[Finding Help] -- KDE には、環境のナビゲートとカスタマイズに関する詳細なヘルプファイルがセットになって組み込まれています。the section called ヘルプの検索を参照してください。
[Switching Environements] -- デスクトップになくても、簡単かつ素早く環境の選択を変更することができるユーティリティがあります。Switchdesk と呼ばれるユーティリティで、これを使用すれば素早く簡単に GNOME から KDE あるいはその逆に環境を変更することができます。the section called 環境の切り換えを参照してください。
一度のクリック: GNOME とは異なり、アプリケーションを起動したりフォルダをオープンするには、関連するアイコンを一度だけクリックします。
項目を選択して開いたり、別の場所にドラッグするには、マウスの左ボタンを使用します。項目をドラッグするには、マウスのボタンを押したまま、新しい場所にその項目を移動します。目的の場所に着いたら、マウスのボタンを離し項目を「ドロップ」します。
カーソルを押しながら項目の上をドラッグすることで、複数の項目を選択することもできます。マウスのボタンを離すと、選択した項目が強調表示されます。
複数の項目を移動あるいはコピーしたいものの、項目の配列が素早く選択できないようになっている場合、[Ctrl] キーを押しながらそれぞれのアイコンを一度クリックしていけば、各項目を強調表示することができます。
ファイルを、フォルダなどの目的の場所にドロップすると、選択した場所でファイルの[Copy]、[Move] あるいは [Link] を選択できるメニューが表示されます。
2 つボタンのマウスを 3 つボタンのマウスと同じように動作させる方法: GNOME を使用している場合と同様に、3 つボタンのマウスを使用すれば、KDE でもメニューへのアクセスやナビゲーションを簡単に行うことができます。ただし、使用しているマウスが 2 ボタンであっても、3 ボタンのエミュレーションを選択しているならば、左右のボタンを同時に押すだけで 3 ボタンマウスの「中央」ボタンをエミュレートすることができます。
デスクトップ上でマウスの中央ボタンを押すと、4 つあるデスクトップの 1 つを選択してデスクトップを切り換えることができます (デスクトップの名前変更については本書の後半で説明します)。
右側マウスボタンを使用すると、実行可能なアクションを含む簡易メニューが表示されます。デスクトップ上で右側のボタンをクリックすると、デスクトップリンクの追加などのオプションが表示されます。デスクトップリンクは、アプリケーションの起動、Web サイトへのアクセス、あるいは文書のオープンなどを行うものです。デスクトップの再スキャンあるいは整理を行うことができます。
また、デスクトップを右クリックしたときのオプションの中には、デスクトップ自体の使用方法に関するヘルプ文書へのリンクがあります。
フォルダやアプリケーションを右クリックすると、 Trash への項目の移動、項目プロパティの修正のような、選択して実行できるアクションに関するメニューが表示されます。
KDE で項目をドラッグアンドドロップできるということは、データあるいはアプリケーションをデスクトップの 1 つの領域からもう1つの領域に「運び」、フォルダの項目あるいはアプリケーションにそれを「落として」、情報およびアプリケーションを移動あるいはコピーすることができることを意味します。
マウスの左ボタンを押して項目をドラッグして、目的の場所の上でボタンを離すと、実行できるアクションのメニューが表示されます。その場所に項目をコピー (元の項目は移動しません) したり、項目をその新しい場所に移動したり、あるいは新しい場所の項目から元の項目へのリンクを作成したりすることができます。最後のオプションは、コピー機能に多少似ています。ただし、項目をコピーした場合は、そのコピーを修正しても元の項目は変更されません。項目をリンクした場合、リンク先の場所にある項目を変更すると、元の場所にある項目にも反映されます。
Netscape Navigator のようなアプリケーションも、デスクトップからドラッグしてパネルにドロップすれば、クイックランチャとして使用することができます。(パネルから項目を削除するには、項目を右クリックして [Remove] を選択します。パネルからアプリケーションを削除しても、リンクとアイコンが削除されるだけで、実際のアプリケーションは削除されません。)