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Red Hat Enterprise Linux が Linux のスタンダードに

Red Hatは、Oracle社の発表を歓迎します。オープンソースとして成長してきたLinux がミッションクリティカルシステムでも広く普及してきたことをまさに象徴したものといえます。

Oracle社の発表により、オープンソースの分野でRed Hatが果たしているリーダーシップがより明らかになりました。
コミュニティとともに、オープンスタンダードとしてのオペレーティングシステムの開発を行ってきた Red Hat の努力が実を結び、サーバLinuxオペレーティングシステム市場で、2006年にRed Hat Enterprise Linux は 75.6% のシェアを確保しています。*1
今回の発表により、日本のサーバユーザは新たなサービスの選択肢を得ることになります。
プロプライエタリな世界の終焉を実現するパートナーが新たに登場したといえます。


*1:サーバーLinuxオペレーティングシステム、ベンダー別売上額シェア出典:IDC Japan, 3/2007 「国内オペレーティングシステム市場 2006年の分析と2007年〜2011年の予測」(J7310105)

今回の発表について、いくつかご注意いただきたい点があります。

1.Red HatとOracleのパートナーシップ

質問:Oracle との発表によりRed Hatとのパートナーシップがかわりますか?

答え: いいえ。
Red Hatは Oracle と 7年間にわたりとてもよい関係を築いてきました。今後もRed Hatは Red Hat Enterprise Linux と JBoss ミドルウェアを Oracle 製品にとって最適なものにし、お客様をサポートするために Oracle と緊密に連携をしていきます。

2.サブスクリプションの範囲

質問:Oracle の発表には Red Hat Application Stack, JBoss, Hibernate, Red Hat GFS, Red Hat Cluster Suite, Red Hat Directory Server のサポートは含まれますか?

答え: いいえ。
Oracle からは 質問にあるオープンソース製品のサポートは提供されません。

3.ハードウェアの互換性

質問:Oracle の Linux または Oracle から提供されたパッチを適用した "Red Hat Enterprise Linux 派生オペレーティングシステム" には Red Hat Enterprise Linux と同じハードウェア互換性と認定が含まれますか?

答え: いいえ。
Oracle によるとRed Hatとは独立してコードを変更するということです。Red Hatが行っているハードウェアと認定のプロセスを通りませんので、予想外の動作結果を引き起こす可能性があります。したがって、Red Hatのハードウェア互換性リストでは認定されません。

4.ソフトウェアの互換性

質問:Oracle の Linux または Oracle から提供されたパッチを適用した "Red Hat Enterprise Linux 派生オペレーティングシステム" にはRed Hat Enterprise Linux と同じソフトウェアの互換性と ISV の対応がありますか?

答え: いいえ。
Oracle によるとRed Hatとは独立してコードを変更するということです。Red Hatが行っているソフトウェアとISV の認定のプロセスを通りませんので、予想外の動作結果を引き起こす可能性があります。したがって、Red Hatの"レッドハット対応ソフトウェアカタログ"の対象外となります。

5.バイナリの互換性

質問:Oracle の Linux またはOracle から提供されたパッチを適用した "Red Hat Enterprise Linux 派生オペレーティングシステム" は Red Hat Enterprise Linux と互換性がありますか?

答え: いいえ。
Oracle が行った変更に対して API (アプリケーション・プログラミング・インタフェース)と ABI (アプリケーション・バイナリ・インタフェース)の互換性を保証する方法がありません。互換性については、Red Hat社内のテストによってのみしか検証できません。

6.ソースコードの互換性

質問:Oracle の製品とサポートはオペレーティングシステムの "fork" になりますか?

答え: はい。
Oracle が行う変更は Red Hat Enterprise Linux のコードに反映されません。
したがって、そのコードから生成される Linux も "Oracle が独自に作成したパッチを適用した Red Hat Enterprise Linux 派生オペレーティングシステムもRed Hat Enterprise Linux ではありません。
Red Hat Enterprise Linux のハードウェアとアプリケーションのエコシステム外の製品とサポートとなります

7.保証

質問:Red Hatはどのようなユーザ保護を提供しています?

答え: Red Hatのオープンソース・保証制度では、Red Hatのソフトウェアに第三者の権利侵害がみつかった場合は、以下の対応をとります。
(a) お客様が継続して製品を使用するために必要な権利を獲得する。
(b) 権利侵害のないようにソフトウェアを変更する。
(c) ソフトウェアの中で侵害している部分を置き換える。

8.アップデート

質問:Red Hat Enterprise Linux と同じアップデートをOracleは提供しますか?

答え: いいえ。
バイナリ互換のソフトウェアを提供するために必要なものとして、ソースコードにくわえて、ビルドとテストの環境があります。
Oracle は Red Hat のアップデートリリースと同じ時点でソースコードを手に入れることはできますが、ビルドとテストの環境は本質的に Red Hat Enterprise Linux と異なるものになります。同様な理由で、Red Hat Enterprise Linux のアップデートを Oracle の変更した Linux コードベースに統合したときに適切な動作をするかどうかについての保証はありません。

9.サポートの期間

質問:Red Hat Enterprise Linux のサポートを Red Hatから受けるためには、最新のバージョンにアップデートする必要がありますか?

答え: いいえ。
Red Hat のサブスクリプションでは、全てのバージョンに対して 7年間にわたるサポートとアップデートの提供を行っています。その期間を通して、Red Hat Enterprise Linux のサブスクリプション の一環としてサポートを提供します。
お客様の固有の問題についての非常に重要なバグ修正に対しては、ホットフィックスによるサポートも提供しています。

10.サポートレベルの柔軟性

質問:お客様の業務に併せてサポートレベルをあわせることはできますか?

答え: はい。
多くのお客様では、アプリケーションの SLA (サービスレベルアグリーメント)の要件に、Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションのレベルをあわせています。例えば、ファイルやプリントサーバのようなミッションクリティカルでないシステムに対しては、Basic のサブスクリプションを選ぶことができますし、データベースサーバに対しては Premium のサブスクリプションを選択することができます。

11.セキュリティへの対応

質問:Oracle は Red Hat Enterprise Linux にセキュリティのアップデートをタイムリーに提供できますか?

答え: いいえ。
Red Hat Enterprise Linux のアップデートが提供されてから、ソースコードがOracle に利用可能になるまでには時間がかかります。また、Oracle が変更した Linux のコードが取り込むだけでは、Red Hat Enterprise Linux のアップデートが適切に動作することを保証することができません。
統合を行いテストを行うためにさらに時間がかかるでしょう。重要なセキュリティ上の問題である場合には、リスクが大きいかもしれません。

12.セキュリティ認証

質問:Red Hat Enterprise Linux は米国政府のセキュリティ認証である Common Criteria Evaluated Assurance Level (EAL) 4+/Controlled Access Protection Profile (CAPP)を取得しています。Oracle の派生 Linux はこの認証の対象となりますか?

答え: いいえ。
Common Criteria の評価は特定のソフトウエアとハードウェアの構成に対して行われます。Oracle が行うソフトウェアに対する変更により認証は無効となります。

13.Red Hatからのサポート

質問:Red Hatは Oracle の発行したパッチを適用した Red Hat Enterprise Linux 派生オペレーティングシステムへのサポートを行いますか。

答え: Red Hatが作成したものでないパッチが適用されている場合、Red Hatにはそのオペレーティングシステムの動作がわからないことがあります。
したがって、Red Hat からのサポートが受けられなくなることがあります。