本章の説明は、読者がBINDとDNSについての基本事項を理解していることを前提としています。 BINDとDNSの概念については説明していません。本章では、Bind 設定ツール (redhat-config-bind)を使用して、基本的なBINDサーバーのゾーンを設定する方法に ついて説明します。Bind 設定ツールは毎回、変更を適用する度に /etc/named.conf設定ファイルと/var/namedディレクトリ内の ゾーン設定ファイルを作成します。
![]() | 重要 |
|---|---|
/etc/named.conf設定ファイルは編集しないでください。ユーザーが変更を適用した後で、 Bind 設定ツールによりこのファイルが生成されます。Bind 設定ツール を使用して実行できない設定をする場合は、それを/etc/named.customに追加します。 |
Bind 設定ツールではrootの権限で、 X Window Systemを 起動している必要があります。Bind 設定ツールを起動するには パネル上からメインメニューボタン =>サーバ設定 =>ドメインネームサービスと進みます。又はシェルプロンプト (XTermや GNOMEターミナルなど)でコマンド redhat-config-bindをタイプします。
Bind 設定ツールではデフォルトのゾーンのディレクトリが/var/namedに なるよう設定されます。すべてのゾーンファイルは、このディレクトリを基準にして指定します。Bind 設定ツールは また、値が入力された時に基本的な構文チェック機能も持ちます。例えば、有効なエントリがIPアドレスである場合、テキストエリアに 入力できるのは数字とドット(.)だけです。
Bind 設定ツールを使用して、正引きマスターゾーン、逆引きマスターゾーン、スレーブゾーンを追加できます。 図20-1に示すように、ゾーンの追加後、それをメインウィンドウから編集または削除することもできます。
ゾーンを追加、編集、削除したら、メニューからファイル-適用を選び /etc/named.conf設定ファイルと/var/namedディレクトリ内の全ての 個別ゾーンファイルに書き込む必要があります。また、変更を適用するとnamedサービスにより 設定ファイルがリロードされます。メニューからファイル-終了を選択し、 保存して終了をクリックします。
正引きマスターゾーン(別名プライマリマスター)を追加するには、追加ボタンをクリックし、ダイアログボックスで転送するマスターゾーンを選んでドメイン名にマスターゾーンのドメイン名を入力します。
図20-2のような新しいウィンドウが表示されます。このウィンドウには以下のオプションが表示されています。
名前 —入力したドメイン名
ファイル名 — /var/namedを基準としたDNS データベース ファイルの名前。ドメイン名に、付加してある.zoneとともに プリセットしてあります。
連絡先 —マスターゾーンのおもな連絡先の電子メールアドレス
プライマリネームサーバ-(SOA) —SOA(State of authority)レコード。 これは、このドメインに関する最良の情報源であるネームサーバーを指定するものです。
シリアル番号 —DNSデータベースファイルのシリアル番号。この番号は、ゾーンの スレーブネームサーバーが最新のデータを取得できるようにするために、ファイルの変更のたびにインクリメントする 必要があります。設定の変更のたびに、>Bind 設定ツールによって、 この番号はインクリメントされます。シリアル番号の隣にある設定 ボタンをクリックして、この番号を手動でインクリメントすることもできます。
時間設定—DNSデータベースファイル内に保存される更新、再試行、期限切れ、最小(TTL:Time to Live、有効期限)の値。
レコード —ホスト、エイリアス、ネームサーバーの各種レコードのリソースの追加、編集、削除。
図20-2に示す設定では、/etc/named.conf内の以下のエントリを作成しています。
zone "forward.example.com" {
type master;
file "forward.example.com.zone";
}; |
この設定では以下の情報を含むファイル/var/named/forward.example.com.zoneも作成されます。
$TTL 86400 @ IN SOA ns.example.com. root.localhost ( 2 ; serial 28800 ; refresh 7200 ; retry 604800 ; expire 86400 ; ttl ) ns IN NS 1.2.3.4 |
正引きマスターゾーンの設定が終了したら、OKボタンをクリックして図20-1に示したメインウィンドウに戻ります。メニューからファイル-適用を選択して、/etc/named.conf設定ファイルと/var/namedディレクトリ内の個々のゾーンファイルに変更内容を書き込み、デーモンに設定ファイルをリロードさせます。