キックスタートファイルには、次のオプションを記述することができます。キックスタートファイルを作成するのにグラフィカルインターフェイスを使用する場合は、Kickstart Configuratorアプリケーションを使用できます。詳細については、第2章を参照してください。
interactiveと類似していますが、このコマンドでは次の画面が自動的に表示されます。おもにデバッグに使用します。
システムに関する認証オプションをセットアップします。インストール後に使うauthconfigコマンドと似ています。デフォルトの場合、パスワードは通常の暗号化が適用され、シャドウ化はされません。
ユーザーのパスワードにMD5暗号化を使います。
NISサポートを有効にします。デフォルトでは、--enablenisを指定するとネットワーク上で見つかった任意のドメインが使用されるため、必ず--nisdomainでドメインを指定してください。
NISサービスに使うNISドメインの名前。
NISサービスに使うサーバー(デフォルトではブロードキャスト)。
シャドウパスワードを使います。
/etc/nsswitch.conf中のLDAPサポートを有効にします。システムはユーザーに関する情報(UID、ホームディレクトリ、シェルなど)をLDAPディレクトリから取得できるようになります。このオプションを使うためには、nss_ldapパッケージをインストールしておく必要があります。--ldapserver=と--ldapbasedn=を使用して、サーバーとベースDNの指定も必要です。
認証手段としてLDAPを使います。この場合、LDAPディレクトリを使ってパスワードを認証し、変更するためのpam_ldapモジュールが有効になります。このオプションを使うためには、nss_ldapパッケージをインストールしておく必要があります。--ldapserver=と--ldapbasedn=を使用して、サーバーとベースDNの指定も必要です。
--enableldapまたは--enableldapauthを指定した場合、利用するLDAPサーバーの名前。このオプションは/etc/ldap.confファイルで設定します。
--enableldap?c--enableldapauthを指定した場合、ユーザー情報の格納場所であるLDAPディレクトリツリーにおけるDN(識別名)。このオプションは/etc/ldap.confファイルで設定します。
TLS(Transport Layer Security)ルックアップを使用します。このオプションによって、LDAPは認証前に暗号化したユーザー名とパスワードをLDAPサーバーに送信できます。
Kerberos 5を使ってユーザーを認証します。Kerberos自体にはホームディレクトリ、UID、あるいはシェルという考え方はありません。したがって、Kerberosを有効にする場合は、LDAP、NIS、Hesiodなども有効に設定して、このワークステーションにユーザーのアカウントを認識させる必要があります。あるいは、/usr/sbin/useraddコマンドを使用して、ユーザーのアカウントをこのワークステーションに認識させます。このオプションを使うためには、pam_krb5パッケージをインストールしておく必要があります。
ワークステーションの所属先であるkerberos 5のrealm(領域)。
realmへの要求に対してサービスを提供するKDC(複数可)。realm内に複数のKDCがある場合には、名前をカンマ(,)で区切って指定します。
realmに属するKDCで、kadmindが動作しているもの。このサーバーはパスワードの変更やその他の管理関連要求を取り扱います。複数のKDCがある場合には、このサーバーはマスターKDC上だけで動作します。
ユーザーのホームディレクトリ、UID、シェルをルックアップするためのHesiodサポートを有効にします。ネットワークでのHesiodの設定と利用に関して、詳しくはglibcパッケージの/usr/share/doc/glibc-2.x.x/README.hesiodを参照してください。HesiodはDNSの拡張機能であり、DNSレコードを使用してユーザーやグループなどの各種項目に関する情報を保存します。
Hesiod LHS(Left-hand side)オプション。/etc/hesiod.confで設定します。このオプションは、Hesiodライブラリが情報を検索する際に、DNSを検索するための名前を決定するときに使用されます。LDAPによるベースDNの使用法と似ています。
Hesiod RHS(Reft-hand side)オプション。/etc/hesiod.confで設定します。このオプションは、Hesiodライブラリが情報を検索する際に、DNSを検索するための名前を決定するときに使用されます。LDAPによるベースDNの使用法と似ています。
![]() | ヒント |
|---|---|
たとえば、「jim」のユーザー情報を検索する場合、Hesiodライブラリはjim.passwd<LHS><RHS>を検索します。これにより、ユーザーのpasswdエントリに似たTXTレコード(jim:*:501:501:Jungle Jim:/home/jim:/bin/bash)が得られます。グループの場合も、jim.group<LHS>><RHS>を使うこと以外は同じです。 番号によるユーザーとグループのルックアップは、「jim.passwd」のCNAMEとして「501.uid」を作成し、「jim.group」のCNAMEとして「501.gid」を作成することによって処理されます。ライブラリが検索対象の名前を決定するとき、LHSとRHSの前にはピリオド.がないことに注意してください。LHSとRHSは通常ピリオドで始まります。 |
SMBサーバー(通常、SambaまたはWindowsサーバー)に対するユーザーの認証を有効にします。SMB認証サポートにはホームディレクトリ、UID、あるいはシェルという考え方はありません。したがって、SMB認証サポートを有効にする場合は、LDAP、NIS、Hesiodなども有効に設定して、このワークステーションにユーザーのアカウントを認識させる必要があります。あるいは、/usr/sbin/useraddコマンドを使用して、ユーザーのアカウントをワークステーションに認識させます。このオプションを使うためには、pam_smbパッケージをインストールしておく必要があります。
SMB認証に使用するサーバー名。複数のサーバーを指定するには、名前をカンマ(,)で区切ります。
SMBサーバーのワークグループ名。
nscdサービスを有効にします。nscdサービスはユーザーやグループ、その他のさまざまなタイプの情報についての情報をキャッシュします。NIS、LDAP、Hesiodのいずれかを使用してネットワーク上でユーザーやグループについての情報を分配するよう選択した場合、キャッシュ化は特に便利です。
ブートローダーのインストール方法と、ブートローダーがLILOまたはGRUBのどちらかであるかを指定します。
カーネルパラメータを指定します。
LILOブートレコードを書き込む場所を指定します。有効な値は、mbr(デフォルト)、partition(カーネルが含まれるパーティションの最初のセクタにブートローダーをインストール)、none(ブートローダーをインストールしない)です。
GRUBを使用する場合、GRUBブートローダーのパスワードをmypasswordに設定します。これを使用して、任意のカーネルオプションを指定可能なGRUBシェルへのアクセスを制限する必要があります。
GRUBを使用する場合、--passwordと同様ですが、mypasswordはすでに暗号化されたパスワードでなければならないという点が異なります。
GRUBの代わりにLILOをブートローダーとして使用します。
LILOを使用する場合、LILOのlinearオプションを使用します。これは下位互換を目的としています(現在はデフォルトでlinearが使用されます)。
LILOを使用する場合、LILOのnolinearオプションを使用します。linearがデフォルトです。
LILOを使用する場合、自動検出の代わりにlba32を強制的に使用します。
既存のブートローダー設定をアップグレードします。このオプションは、アップグレードのみに使用できます。
新しいパーティションを作る前に、システムからパーティションを削除します。デフォルトでは、パーティションは削除されません。
Linuxパーティションがすべて削除されます。
システムのすべてのパーティションが削除されます。
パーティションをクリアするドライブを指定します。
ディスクラベルをアーキテクチャのデフォルトに初期化します(x86の場合はmsdos、Itaniumの場合はgpt)。このオプションを利用すれば、新しいハードディスクドライブにインストールする場合、ディスクラベルを初期化するかどうかを確認するメッセージがインストールプログラムによって表示されることはありません。
![]() | メモ |
|---|---|
clearpartをファイルの中で使っている場合、論理パーティションに対して--onpartを使うことはできません。 |
ほとんどのPCIシステムの場合、インストールプログラムはイーサネットカードやSCSIカードを自動的に正しく検出します。ただし、古いシステムや、ある種のPCIシステムの場合、キックスタートは適切なデバイスを検出するためのヒントを必要とします。deviceコマンドはAnacondaに対して、特別なモジュールをインストールするように指示します。形式は次のとおりです。
device <type> <moduleName> --opts <options> |
>Type<は、scsiまたはethのいずれかです。また、<moduleName>は、インストールすべきカーネルモジュールの名前です。
カーネルモジュールに渡すオプション。複数のオプションを渡すときは、引用符で囲みます。たとえば、次のようにします。
--opts "aic152x=0x340 io=11" |
PCIバスの検出を強制的に実行し、検出されたすべてのデバイスに対応するモジュールをロードします(モジュールが利用できる場合)。
ドライバディスクはキックスタートインストール時に使用できます。ドライバディスクの内容を、システムのハードディスクドライブ上にあるパーティションのルートディレクトリにコピーする必要があります。次に、driverdiskコマンドを使って、インストールプログラムがディスクを検索する場所を指定します。
driverdisk <partition> [--type <fstype>] |
<partition>はドライバディスクが含まれているパーティションです。
ファイルシステムのタイプ(たとえばvfat、ext2、ext3)。
キックスタートではファイアウォールのオプションも設定できます。この設定は、インストールプログラムのFirewall Configurationの画面に対応します。
firewall [--high | --medium | --disabled] [--trust <device>] [--dhcp] [--ssh] [--telnet] [--smtp] [--http] [--ftp] [--port <portspec>] |
次のセキュリティレベルから1つ選びます。
--high
--medium
--disabled
この一覧にデバイス(たとえばeth0など)を記述すると、そのデバイスからのトラフィックはすべてファイアウォールを経由して届きます。複数のデバイスを記述するには、--trust eth0 --trust eth1のように指定します。--trust eth0, eth1のようにカンマで区切ることはできません。
これらのオプションを有効にすると、指定されたサービスはファイアウォールを通過します。
--dhcp
--ssh
--telnet
--smtp
--http
--ftp
ファイアウォールの通過を許可するポートを、port:protocolの形式で指定します。たとえば、ファイアウォールを通してIMAPへアクセスできるようにするには、imap:tcpと指定します。ポートを数値で直接指定することもできます。たとえば、ポート1234上でUDPを許可する場合は1234:udpと指定します。ポートが複数ある場合は、カンマで区切って指定します。
システムに対し、既存システムをアップグレードするのではなく、新規システムをインストールすることを指示します。これがデフォルトのモードです。
次の4つのコマンドのいずれかを使い、実行するキックスタートのタイプを指定します。
指定したNFSサーバーからインストールします。
--server <server>
インストール元とするサーバー(ホスト名またはIP)。
--dir <dir>
Red Hatインストールツリーが含まれるディレクトリ。
たとえば、次のようにします。
nfs --server <server> --dir <dir> |
システムの最初のCD-ROMドライブからインストールします。
たとえば、次のようにします。
cdrom |
ローカルドライブ上のRed Hatインストールツリーからインストールします。VFATまたはext2でなければなりません。
--partition <partition>
インストール元のパーティション(sdb2など)。
--dir <dir>
Red Hatインストールツリーが含まれるディレクトリ。
たとえば、次のようにします。
harddrive --partition <partition> --dir <dir> |
FTPまたはHTTP経由でリモートサーバー上のRed Hatインストールツリーからインストールします。
たとえば、次のようにします。
url --url http://<server>/<dir> |
url --url ftp://<username><password>@<server>/<dir> |
インストール時にキックスタートファイルで指定された情報を使用しますが、与えられた値を検査し変更することができます。インストールプログラムの各画面にキックスタートファイルからの値が表示されます。Nextボタンをクリックして値をそのまま使用するか、値を変更してNextボタンをクリックし、続行します。autostep項も参照してください。
システムのキーボードタイプを設定します。i386マシン、Itanium、Alphaなどのマシン上で利用可能なキーボードの一覧を次に示します。
azerty, be-latin1, be2-latin1, fr-latin0, fr-latin1, fr-pc, fr, wangbe, ANSI-dvorak, dvorak-l, dvorak-r, dvorak, pc-dvorak-latin1, tr_f-latin5, trf, bg, br-abnt2, cf, cz-lat2-prog, cz-lat2, defkeymap, defkeymap_V1.0, dk-latin1, dk, emacs, emacs2, es, fi-latin1, fi, gr-pc, gr, hebrew, hu101, is-latin1, it-ibm, it, it2, jp106, la-latin1, lt, lt.l4, nl, no-latin1, no, pc110, pl, pt-latin1, pt-old, ro, ru-cp1251, ru-ms, ru-yawerty, ru, ru1, ru2, ru_win, se-latin1, sk-prog-qwerty, sk-prog, sk-qwerty, tr_q-latin5, tralt, trf, trq, ua, uk, us, croat, cz-us-qwertz, de-latin1-nodeadkeys, de-latin1, de, fr_CH-latin1, fr_CH, hu, sg-latin1-lk450, sg-latin1, sg, sk-prog-qwertz, sk-qwertz, slovene |
SPARCマシン用の一覧を次に示します。
sun-pl-altgraph, sun-pl, sundvorak, sunkeymap, sunt4-es, sunt4-no-latin1, sunt5-cz-us, sunt5-de-latin1, sunt5-es, sunt5-fi-latin1, sunt5-fr-latin1, sunt5-ru, sunt5-uk, sunt5-us-cz |
インストール時に使用する言語を設定します。たとえば、キックスタートファイルに次の行を記述すると、言語は日本語に設定されます。
lang en_US |
有効な言語コードは次のとおりです(これは、いつでも変更可能です)。
cs_CZ, da_DK, en_US, fr_FR, de_DE, is_IS, it_IT, ja_JP.eucJP, ko_KR.eucKR, no_NO, pt_PT, ru_RU.koi8r, sl_SI, es_ES, sv_SE, uk_UA |
システムにインストールする言語を設定します。langで使用した言語コードと同じ言語コードをlangsupportでも使用できます。
1つの言語をインストールする場合は、その言語を指定します。たとえば、フランス語fr_FRをインストールして使用する例を次に示します。
langsupport fr_FR |
複数言語のサポートをインストールするには、デフォルトを指定する必要があります。
英語とフランス語をインストールし、英語をデフォルト言語として使用する場合の例を示します。
langsupport --default en_US fr_FR |
1つの言語のみで--defaultを使用する場合は、指定された言語がデフォルトに設定され、すべての言語がインストールされされます。
![]() | 警告 |
|---|---|
このオプションに代わって、bootloaderが使用されるようになりました。このオプションは、下位互換の目的でのみ使用できます。bootloader項を参照してください。 |
ブートローダーをインストールする場所を指定します。デフォルトでは、LILOは最初のディスクのMBRにインストールされます。DOSパーティション(DOS/Windowsシステムは、LILO:プロンプトでdosと入力すれば起動されます)があれば、デュアルブートシステムとなるようにインストールされます。
カーネルパラメータを指定します。
LILOのlinearオプションを使用します。これは下位互換を目的としています(現在はデフォルトでlinearが使用されます)。
LILOのnolinearオプションを使用します。現在はデフォルトでlinearが使用されます。
LILOブートレコードを書き込む場所を指定します。有効な値は、mbr(デフォルト)とpartition(カーネルが含まれるパーティションの最初のセクタにブートローダーをインストール)です。locationを指定しないと、LILOはインストールされません。
自動検出の代わりにlba32モードを強制的に使用します。
lilocheckを指定すると、インストールプログラムは最初のハードディスクドライブのMBR上にLILOがあるかどうかをチェックし、見つかった場合はシステムを再起動します。—この場合インストールは実行されません。このオプションを指定しておけば、インストールされているシステムがキックスタートによって再インストールされてしまうといった事態は避けられます。
GUIモードとテキストモードの両方に対して、マウスを設定します。オプションは次のとおりです。
マウスの接続先デバイス(--device ttyS0など)。
このオプションを指定すると、X Window Systemは、左右のマウスボタンの同時クリックを中央ボタンのクリックとしてエミュレートします。2ボタンマウスを使っている場合に指定する必要があります。
オプションに続けて、次のマウスタイプを指定することができます。
alpsps/2, ascii, asciips/2, atibm, generic, generic3, genericps/2, generic3ps/2, genericusb, generic3usb, geniusnm, geniusnmps/2,geniusprops/2, geniusscrollps/2, geniusscrollps/2+, thinking, thinkingps/2, logitech, logitechcc, logibm, logimman, logimmanps/2, logimman+, logimman+ps/2, logimmusb, microsoft, msnew, msintelli, msintellips/2, msintelliusb, msbm, mousesystems, mmseries, mmhittab, sun, none |
引数なしでmouseコマンドを指定するか、mouseコマンドを省略した場合は、インストールプログラムはマウスを自動検出します。最近のマウスであればほとんどは検出されます。
システムのネットワーク情報を設定します。キックスタートインストールでネットワーキングが必要でない場合(つまり、インストール時にNFS、HTTP、FTPなどを経由しない場合)は、システムのネットワーキングは設定されません。インストールでネットワーキングが必要で、ネットワーク情報がキックスタートファイルに指定されていない場合、Red Hat Linuxインストールプログラムは、eth0を経由し、動的IPアドレス(BOOTP/DHCP)を使用してインストールするものとみなし、最終的にインストールされたシステムがIPアドレスを動的に決定するように設定します。このnetworkコマンドは、ネットワーク経由のキックスタートの実行と、最終的にインストールされるシステムのネットワーク情報を設定するものです。
dhcp、bootp、staticのいずれか(デフォルトはdhcpで、dhcpとbootpは同じものとして扱われます)。静的IP情報を使用するためには、staticを指定します。
インストール時に使用するイーサネットデバイスを指定します。インストールプログラムはネットワークを設定してからキックスタートファイルを検索するので、キックスタートファイルがローカルファイル(ks=floppyなど)でない場合は--device <device>は無意味なことに注意してください。たとえば、次のように指定します。
network --bootproto dhcp --device eth0 |
インストール先コンピュータのIPアドレス。
デフォルトゲートウェイのIPアドレス。
プライマリネームサーバーのIPアドレス。
DNSサーバーは設定しません。
インストールされるシステムのネットマスク。
インストールされるシステムのホスト名。
ネットワークの設定には次の3つの方法があります。
DHCP
BOOTP
static(静的IPアドレス)
DHCPを使う場合は、DHCPサーバーシステムからネットワーク設定情報を取得します。BOOTPを使う場合も同様であり、ネットワーク設定情報を取得するためにはBOOTPサーバーが必要です。
静的IPアドレスを使う場合は、必要なネットワーク情報をすべてキックスタートファイルに記述しておく必要があります。名前のとおりこの情報は静的であり、インストール中だけでなくインストール後も使われます。
システムがDHCPを使ってネットワーク設定情報を取得するよう設定するには、次の行を指定します。
network --bootproto dhcp |
システムがBOOTPを使ってネットワーク設定情報を取得するよう設定するには、キックスタートファイルで次の行を指定します。
network --bootproto bootp |
すべてのネットワーク設定情報を1行で指定しなければならないので、静的ネットワーク設定用の行は複雑です。以下を指定する必要があります。
IPアドレス
ネットマスク
ゲートウェイIPアドレス
ネームサーバーIPアドレス
静的な設定の例を次に示します。
network --bootproto static --ip 10.0.2.15 --netmask 255.255.255.0 --gateway 10.0.2.254 --nameserver 10.0.2.1 |
静的アドレスを使う場合、次の2つの制約があることに注意してください。
静的なネットワーク設定情報のすべてを1行で指定しなければなりません。たとえば、バックスラッシュを使って改行することはできません。
ここで指定できるネームサーバーは1つだけです。ただし、必要であれば、キックスタートファイルの%postセクション(%post —インストール後の設定セクション項を参照)を使ってネームサーバーを追加することができます。
システムにパーティションを作成します。
<mntpoint>はパーティションのマウント位置です。次のいずれかの形式で指定します。
/、/usr、/homeなど。
このパーティションはスワップ領域として使用されます。
スワップパーティションのサイズを自動的に決定するには、--recommended[1]オプションを使用します。
swap --recommended |
自動的に生成されたスワップパーティションの最小サイズは、システムのRAMの容量よりも大きく、その2倍を超えることはありません。
このパーティションはソフトウェアRAIDに使用されます(後述のraid項を参照してください)。
パーティションの最小サイズを、Mバイト単位で「500」のように整数で指定します。数字の後ろに「MB」を付けないでください。
(もしあれば)利用可能領域か、設定された最大サイズまでパーティションを拡張するように指示します。
パーティションを拡張するように設定する場合に、最大パーティションサイズをMバイト単位で整数を使って設定します。数字の後ろに「MB」を付けないでください。
--onpartコマンドを使用する場合、インストールプログラムに対して、パーティションをフォーマットしないように指示します。
インストールプログラムに対して、パーティションを既存のデバイス<part>上に配置するように指示します。たとえば、partition /home --onpart hda1と指定すると/homeが/dev/hda1上に配置されます。このデバイスはすでに存在するものでなければなりません。--onpartを使用する場合は、ファイルが正しく解析されるように--sizeでサイズを指定する必要があります。パーティションがすでに存在するので、サイズは無視されます。
特定のディスク上に強制的にパーティションを作ります。たとえば、--ondisk sdbと指定すると、パーティションはシステムの2番目のディスク上に作られます。
プライマリパーティションとして自動アロケーションを強制的に実行します。実行できなければ異常終了します。
<N>は、ファイルシステム上に作成される際のinode当たりのバイト数を表します。10進数で指定してください。このオプションは、ファイルシステム上のinodeを多数使用するような場合に指定するとよいでしょう。
このオプションは使用できません。fstypeを使用してください。
パーティションのファイルシステムタイプを設定します。有効な値は、ext2、ext3、swap、vfatです。
パーティションの開始シリンダを指定します。ドライブを--ondiskまたはondriveで指定する必要があります。また、終了シリンダを--end、パーティションサイズを--sizeで指定する必要があります。
パーティションの終了シリンダを指定します。開始シリンダを--startで指定する必要があります。
パーティションに不良セクタがないかをチェックするように指定します。
--noformatと--onpartが指定されている場合を除き、作成されるパーティションはすべてインストールの際にフォーマットされます。
![]() | メモ |
|---|---|
何らかの理由でパーティションの設定ができなかった場合には、診断メッセージが3番の仮想コンソール上に表示されます。 |
ソフトウェアRAIDデバイスを構成します。コマンドの形式は次のとおりです。
raid <mntpoint> --level <level> --device <mddevice><partitions*> |
<mntpoint>はRAIDファイルシステムをマウントする位置です。これを「/」とした場合は、bootパーティション(/boot)が存在しない限りRAIDレベルは1でなければなりません。RAID 1のbootパーティションが存在する場合は、/bootパーティションはレベル1でなければならず、ルート(「/」)パーティションのタイプはどれでもかまいません。<partitions*>(これは、複数パーティションを列挙できることを表します)には、RAIDアレイに追加するRAID識別子を列挙します。
使用するRAIDレベル(0、1、5)。
使用するRAIDデバイスの名前(md0やmd1など)。RAIDデバイスの範囲はmd0からmd7までであり、それぞれ1度だけ使用することができます。
RAIDアレイにN個のスペアドライブを割り当てるよう指定します。スペアドライブはドライブが故障した場合にアレイを再構築するために使用します。
RAIDアレイのファイルシステムタイプを設定します。有効な値は、ext2、ext3、swap、vfatです。
RAIDアレイはフォーマットしません。
次に示すのは、「/」にRAID 1のパーティションを、/usrにRAID 5のパーティションを作る方法の例です。このシステムには3つのSCSIディスクがあるものとします。また、各ドライブ上にswapパーティションを1つずつ、計3つ作ります。
part raid.01 --size 60 --ondisk sda part raid.02 --size 60 --ondisk sdb part raid.03 --size 60 --ondisk sdc |
part swap --size 128 --ondisk sda part swap --size 128 --ondisk sdb part swap --size 128 --ondisk sdc |
part raid.11 --size 1 --grow --ondisk sda part raid.12 --size 1 --grow --ondisk sdb part raid.13 --size 1 --grow --ondisk sdc |
raid / --level 1 --device md0 raid.01 raid.02 raid.03 raid /usr --level 5 --device md1 raid.11 raid.12 raid.13 |
インストールの完了後に再起動します(引数はありません)。通常、キックスタートはメッセージを表示して待機し、ユーザーがキーを押すと再起動します。
rootpw [--iscrypted] <password>
システムのrootパスワードを<password>引数で指定します。
これを設定すると、引数のパスワードはすでに暗号化されているものとみなされます。
このオプションを指定すると、インストール先のシステム上にXは設定されません。
キックスタートインストールをテキストモードで実行します。デフォルトでは、キックスタートインストールはグラフィカルモードで実行されます。
timezone [--utc] <timezone>
システムのタイムゾーンを<timezone>で設定します。timeconfigで一覧表示された任意のタイムゾーンを使うことができます。
これを指定すると、ハードウェアクロックがUTC(グリニッジ標準)時間に合わせて設定されているものとみなされます。
システムに対し、新規システムのインストールではなく、既存システムをアップグレードすることを指示します。
X Window Systemを設定します。このオプションを指定しないと、Xがインストールされている場合、ユーザーはインストール中に手動でXを設定する必要があります。最終的にXをシステムにインストールしない場合は、このオプションを指定する必要はありません。
モニタの検証は行いません。
<card>で指定したカードを使用します。このカードの名前には、Xconfiguratorのカード一覧に含まれているものを指定します。この引数が指定されていない場合は、AnacondaはPCIバスのカードを検証します。AGPはPCIバスの一部なので、AGPカードはサポートされていれば検出されます。検証順序はマザーボードのPCIスキャン順序によって決まります。
ビデオカードのビデオRAM容量を指定します。
<mon>で指定したモニタを使用します。このモニタの名前には、Xconfiguratorのモニタ一覧に含まれているものを指定します。この引数は、--hsyncまたは--vsyncが指定されている場合は無視されます。モニタ情報を指定しないと、インストールプログラムによってモニタは自動的に検証されます。
モニタの水平同期周波数を指定します。
モニタの垂直同期周波数を指定します。
デフォルトのデスクトップをGNOMEまたはKDEに設定します(%packagesによってGNOMEまたはKDEがインストールされていることが前提)。
インストールされたシステムでグラフィカルログインを使います。
インストールされたシステムでのX Window Systemのデフォルトの解像度を指定します。有効な値は、640x480、800x600、1,024x768、1,152x864、1,280x1,024、1,400x1,050、1,600x1,200です。ビデオカードとモニタで利用できる解像度を指定してください。
インストールされたシステムでのX Window Systemのデフォルトのカラー設定を指定します。有効な値は8、16、24、32です。ビデオカードとモニタで利用できるカラー設定を指定してください。
zerombrの引数にyesを指定すると、ディスク上にある不正なパーティションテーブルはすべて初期化されます。その場合、不正なパーティションテーブルがあるディスクの内容はすべて破棄されます。このコマンドは、次の形式で使います。
zerombr yes
その他の書式は無効です。
キックスタートファイル内の%packagesコマンドは、インストールするパッケージを列挙するセクションの開始を表します(これはインストール専用です。アップグレードの際のパッケージ選択はサポートされていません)。
%packages --resolvedeps[1]を使用して、一覧表示されたパッケージをインストールし、パッケージの依存関係を自動的に解決します。
%packages --ignoredeps[1]を使用して、未解決の依存関係を無視し、依存関係を持たない一覧表示されたパッケージをインストールします。
パッケージを指定するには、コンポーネントまたはパッケージ名を使います。インストールプログラムは、関連するパッケージをグループ化したコンポーネントを多数定義しています。コンポーネントの一覧については、Red Hat Linux CD-ROM上のRedHat/base/compsファイルを参照してください。コンポーネントを定義する行では、最初に番号、次に空白、その次にコンポーネント名が指定されています。次に、コンポーネントに含まれる各パッケージが1行に1つずつ列挙されています。個々のパッケージの行には、コンポーネントの行と異なり、先頭の番号はありません。
そのほか、compsファイルには次の3種類の行があります。
パッケージ名がアーキテクチャタイプで始まる場合は、パッケージ名部分を入力するだけでかまいません。たとえば、次のようにします。
i386: apmdというパッケージをインストールするには、apmdの部分のみを指定するだけでかまいません。
?で始まる行はインストールプログラムが使用するため、変更しないでください。
パッケージ名が--hideで始まる場合は、--hideを除いたパッケージ名部分を入力するだけでかまいません。たとえば、次のようにします。
--hide Network Serverというパッケージをインストールするには、Network Serverの部分のみを指定するだけでかまいません。
ほとんどの場合、目的のコンポーネントを列挙すればよく、個々のパッケージを記述する必要はありません。Baseコンポーネントは常にデフォルトで選択されるので、%packagesセクションで指定する必要はありません。
次に%packagesの例を示します。
%packages @ Network Managed Workstation @ Development @ Web Server @ X Window System ImageMagick |
このように、1行に1つのコンポーネントを指定します。@で始まり、その後に空白と、compsファイルで指定されている完全なコンポーネント名が続きます。個々のパッケージは文字を付加せずに指定します(上記例のImageMagickの行は個別のパッケージです)。
Kiskstartインストールでは、ワークステーションにデフォルトのパッケージ(KDEまたはGNOME)をインストールすることも、サーバーインストール(あるいはすべてのパッケージのインストール)を指定することもできます。それには、以下の行のいずれか1つを%packagesセクションに追加します。
@ GNOME @ KDE @ Server @ Everything |
ks.cfgの構文を解析した直後にシステム上で実行させるコマンドを追加することもできます。このセクションは必ずキックスタートファイルの末尾(コマンド群の後ろ)に置き、%preコマンドで始めます。%preセクションではネットワークにアクセスできることに注意してください。ただし、この時点ではネームサービスが設定されていないので、IPアドレスしか使えません。次に%preセクションの例を示します。
%pre # add comment to /etc/motd echo "Kickstart-installed Red Hat Linux `/bin/date`" > /etc/motd # add another nameserver echo "nameserver 10.10.0.2" >> /etc/resolv.conf |
このセクションでは、キックスタートインストールが実行された日付を含むmessage-of-the-dayファイルが作成されます。また、別のネームサーバーを/etc/resolv.confに追加することにより、「1つのネームサーバー」しか設定できないというnetworkコマンドの制約を回避しています。
![]() | メモ |
|---|---|
インストール前の設定スクリプトは、chroot環境で実行されるのではないことに注意してください。 |
インストール完了後にシステム上で実行させるコマンドを追加するオプションです。このセクションは必ずキックスタートファイルの末尾に置き、%postコマンドで始めます。
![]() | メモ |
|---|---|
ネームサーバーを含む静的IP情報によってネットワークを設定した場合は、%postセクションではネットワークにアクセスしてIPアドレスを解決できます。DHCPによってネットワークを設定した場合は、インストールで%postセクションが実行されている間は/etc/resolv.confファイルは完成していません。ネットワークにアクセスすることはできますが、IPアドレスは解決できません。したがって、DHCPを使用している場合、%postセクションではIPアドレスを指定する必要があります。 |
次の例に示す%postセクションでは、キックスタートインストールが実行された日付を含むmessage-of-the-dayファイルが作成されます。また、別のネームサーバーを/etc/resolv.confに追加することにより、「1つのネームサーバー」しか設定できないというnetworkコマンドの制約を回避しています。
%post # add comment to /etc/motd echo "Kickstart-installed Red Hat Linux `/bin/date`" > /etc/motd # add another nameserver echo "nameserver 10.10.0.2" >> /etc/resolv.conf |
![]() | メモ |
|---|---|
インストール後の設定スクリプトはchroot環境で実行されることに注意してください。したがって、インストール媒体からスクリプトやRPMをコピーするなどの作業を実行することはできません。 |
これを指定すると、chroot環境の外で実行するコマンドを指定することができます。
次の例は、/etc/resolv.confファイルを、インストールしたばかりのファイルシステムにコピーします。
%post --nochroot cp /etc/resolv.conf /mnt/sysimage/etc/resolv.conf |
perlなど、別のスクリプト言語を指定できます。/usr/bin/perlの部分は、利用するスクリプト言語で置き換えます。
次の例では、perlスクリプトを使って、/etc/HOSTNAMEを書き換えています。
%post --interpreter /usr/bin/perl # replace /etc/HOSTNAME open(HN, ">HOSTNAME"); print HN "1.2.3.4 an.ip.address\n"; |
インストール後の設定スクリプトの例については、ポストインストールスクリプト項第2章を参照してください。
%include /path/to/fileコマンドを使用し、キックスタートファイルの%includeコマンドの場所に内容があった場合でも、キックスタートファイルにある別のファイルの内容を含めます。
| [1] | このオプションはRed Hat Linux 7.3で新たに追加されたものです。 |