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第12号(2007年9月)

記事:オープンソースとレッドハットのメリット



オープンソースとそのライセンス


主に1980年代以降「プロプライエタリ(独占的)ソフトウェア」がビジネスとして確立されました。
ビジネスの世界でライセンスという概念が重要な位置を占めはじめ、その一方でそれに対抗するように、リチャード・ストールマン氏により「コピーレフト」という概念が提唱され、それ以後現在、プロプライエタリに対するオープンソースが徐々に市場に浸透するようになってきました。

リチャード・ストールマンにより提唱されたコピーレフト及びフリーソフトウェアは、その「フリー」という英単語から「無料」を連想する方々もあるかもしれませんが、彼の言う「フリー」とは「自由であること」を指しており、「無料」という訳は必ずしも正しくはありません。 こちら(http://www.fsf.org/licensing/essays/free-sw.html)に、Free Software Foundation(FSF)のフリーソフトウェアの定義として、freedom 0からfreedom 3までの4つの「自由」が掲げられていますのでご覧下さい。

今日では、以前に比べ「オープンソース」という言葉が浸透してきましたのでイメージしやすいですが、「ソースがオープンである」ことや、「バザールモデルでの開発」などの漠然とした特徴の一方で、Open Source Initiative(OSI)が明確な「オープンソース」の定義を公開していますので、 そちら(http://opensource.org/docs/osd)もご覧下さい。ここでは「ソース」が「オープン」であるということ以外にも、再頒布や派生プログラムなど、合計10もの項目により「オープンソース」が定義されています。

「オープンソース」という単語でひとまとめにされるソフトウェア群も、蓋を開けてみると、採用しているライセンスはGNU General Public License(GPL)や、GPLよりも条件が緩やかなGNU Lesser General Public License(LGPL)、Berkeley Software Distribution License(BSD License)など様々です。皆様が利用されるソフトウェアがどのライセンスを採用しているかを確認下さい。またこれらのソースコードを利用した開発を行う場合は、そのライセンス体系を継承しなくてはならないケースがあるので、内容を理解した上での開発・頒布が必要となります。これらに注意しないと苦労してプロプライエタリなライセンスビジネスをしようと開発したソースコードも、公開義務を負ってしまうことがありますので注意が必要となります。

レッドハットとそのライセンス


では、オープンソース界を牽引するレッドハットは、どのようなライセンス体系を取っているのか?
ご存じの通り、LinuxカーネルがGPLを採用しているため、それを利用しているRed Hat Enterprise Linuxも、もちろんGPLです。
しかしながら、レッドハットのパッケージには、カーネル以外のコードつまりアプリケーション等も多数含まれており、それぞれにライセンス体系が独立して存在しています。具体的には、ApacheはApache License、PHPはPHP Licenseを採用しています。また、同じくレッドハットが提供しているエンタープライズ向けのアプリケーションサーバプラットフォームである JBoss Enterprise Application Platformは、LGPLを採用しています。
ライセンスは異なりますが共通しているのは、全てがオープンソースであるということです。これはレッドハット製品の最大の特徴であり、他の「プロプライエタリ(独占的)ソフトウェア」と違う最大の利点でもあります。

オープンソースのメリットについてはこちら
http://www.jp.redhat.com/opensource/
http://www.jp.redhat.com/opensource/os_jp.html

これら異なるライセンスを一つパッケージとして提供しているレッドハットでは、お客様にサブスクリプション契約という形でオープンソースソフトウェアの製品・サービスを包括的に提供しています。 また、OSからミドルウェアをも含めたアプリケーションまで一貫してサポートをご提供出来る世界でも数少ないベンダーでもあります。では、ここから先は、レッドハットから提供されるOSやミドルウェアを採用することにより、ユーザーが得られるメリットを簡単に紹介します。

■Red Hat Enterprise Linuxを採用するメリットとは?
企業価値を高める為の手段としての「コスト削減」というキーワードにはご興味がある方々が多いことでしょう。具体的な実現方法は様々ありますが、オープンソースカンパニーを自称するレッドハットは、IT投資のコスト削減にフォーカスしています。中でも「オープンスタンダード」を利用することによる「導入費用(CAPEX)」及び「運用費用(OPEX)」という2つに着目して皆様方のお手伝いをさせていただくことが出来ます。

ご存じの通り、企業のIT部門では「割り当てられた予算額」と「ユーザー部門からの要望を実現するために必要な投資額」との間でギャップが発生しており、さらにその差は年々大きくなるばかりです。 オープンスタンダードを利用することにより、その差を埋め、かつ、戦略的な活動に必要な予算を確保できるのです。

レッドハットでは、「オープンソース」を利用したスタンダードとして、OSからミドルウェア及びそれらの導入サービス・サポートを一貫して提供しております。中でも今年リリースしたRed Hat Enterprise Linux Advanced Platformでは、OSであるRHELに加えて、ストレージ管理・クラスタ管理、仮想化のソフトウェアを同梱して提供しています。
これら一連のオープンスタンダードを採用することにより、これまでユーザー企業がプロプライエタエリーソフトウェアの入手・保守の為に、ライセンス費用・保守費用としてお支払いされていたものに対する代替手段を得られる訳です。

レッドハットでは、これら製品群をコミュニティーフェーズではFedoraとして最新技術のプレビューをユーザーの皆様に提供する手助けを行い、開発フェースでは、Red Hat Developer Studio や Red Hat Developer Subscription として提供し開発者の支援を行い、企業ユーザー向けには最終フェーズであるRed Hat Enterprise Linuxとしてサポートサービスを提供すると共に、お客様にニーズに合わせてトレーニングやコンサルティングサービスも提供しております。
こうした、最新技術のプレビュー・開発・エンタープライズレベルのサポートというアプリケーションライフサイクル全体を網羅した支援をレッドハット社から受けることができます。

JBoss Enterprise Application Platformを採用するメリットとは?


JBossは、世界で10万人を超える開発者が参加していると言われるJBoss.orgがコミュニティーとなって開発される、世界で最も多くの実績を持つアプリケーションサーバです。
中でも、Hibernateなど、個別の機能が先行して知名度を上げているものもありますが、これらもJBoss製品の一部です。

JBossは「SOAを実現するプラットフォーム」と言えますが、そのS・O・Aの文字通り、Simple(シンプル)・Open(オープン)・Affordable(お求めやすい)な製品です。

ー Simple(シンプル): Javaを利用した一般的な技術を採用
Javaを採用することにより、一般的なアプリケーションとの連携も可能で、かつ、他アプリケーションからの移行も非常に容易に実現できます。

ー Open(オープン): オープンソースとして提供
RHEL同様、オープンソースとして提供されます。

ー Affordable(お求めやすい): サブスクリプションモデルを採用
サブスクリプションモデルのため、一般的なプロプライエタリソフトで存在する「ライセンス/年間保守費用」ではなく、ご利用のCPU数に応じた、リーズナブルな年間サブスクリプション費用のみの課金です。

JBossは、そのコミュニティー(JBoss.org)で開発され、Fedora同様、最新技術を盛りこんだコミュニティー版としてインターネット上に公開されており、どなたでもご利用いただけます。
これを企業向けに提供するオープンソース商用製品として、各種コンポーネントの整合性を合わせた統合、製品そのものの品質を向上を施し、レッドハットにて再パッケージした JBoss Enterprise Middlewareをサブスクリプションベースにご提供しています。
また、JBossでは利用用途に応じたアプリケーション開発が必要となるため、開発フェーズサポートとして、上述の開発向けサブスクリプション(Red Hat Developer Subscription)も提供しています。

JBossは、ガートナーから公表されるMagic Quadrantでは右上のリーダーに位置付けられており、CitiStreet(金融)やContinental(航空)、Best Western(ホテル)にも採用されいます。 そのサポートクオリティーは、アプリケーションサーバ市場に存在する他社を引き離し、最も高い評価を受けています。

現在、レッドハットから提供されるJBoss製品は、大きく3つの基盤ソフトウェアと4つの開発フレームワークおよび、統合開発環境があります。

基盤ソフトウェア群:
- JBoss Enterprise Application Platform
- JBoss Enterprise Portal Platform
- JBoss Enterprise SOA Platform (2007年秋リリース予定)

開発フレームワーク群:
- JBoss Seam (2007年秋リリース予定)
- JBoss Hibernate
- JBoss jBPM
- JBoss Rules

統合開発環境:
- Red Hat Developer Studio (2007年秋リリース予定)

それぞれの製品情報とソリューションに関しては、以下のURLをご覧ください。
http://www.jp.redhat.com/jboss/
http://www.jp.redhat.com/jboss/faq1.html#01
http://www.jp.redhat.com/jboss/solution/

このように、アプリケーションサーバに留まらず、SOAプラットフォームとして採用頂ける製品が、企業ユーザーの要望に応えられるレベル、かつ、オープンソースで安価に構築することができます。

ユーザー・開発者の方々には、利用されるライセンスや製品を採用するメリットを正しくご理解頂き、その上で今後もオープンソースを活用頂ければ嬉しい限りであります。

レッドハット株式会社/ニュースレター編集部