
『JBoss』は、JBoss Application Server として親しまれ、かつ、多くのプロジェクトに利用されてきました。ご存知のようにJBossのコミュニティ
(http://www.jboss.org)では、40以上のもの優秀なミドルウェアプロジェクトが日々新しい技術に挑戦しています。これらのミドルウェアのコンポーネントは、いずれも優秀で企業レベルで使うのに十分に値するものも沢山あります。
Red Hat のJBoss 部門では、これらの優秀なコンポーネントをそれぞれの製品の単位としてサブスクリプションサポートをこれまで提供してきました。
しかし、各コンポーネントには、それぞれのバージョンが定義され、それらのコンポーネントがいつのタイミングでバージョンアップするかは、基本的には各プロジェクトが主導で動いてきていました。また。企業ユーザは、これらのコンポーネントを自由に入手できるものの、企業の利用環境にて、これらのコンポーネントを統合していく手間もあります。場合によっては、各コンポーネント間において参照ライブラリが衝突したり、それぞれのコンポーネントの品質レベルの差異や他方のバージョンアップによっる波及影響、一方のみのサポート期間の終了など問題がありました。
JBoss をエンラープライズクラスで利用する流れがあるなかで、このような問題は解決されなければなりません。JBoss Enterprise Middleware は、このような問題も含めエンタープライズクラスでも安心してご利用いただけるミドルウェアとして、レッドハットで新たに体系化すると同時にサポート体制を確立するものです。
つまり、JBoss Enteprise Middlewareは、JBossコミュニティであるJBoss.orgで実装された製品から品質や性能の安定したものをレッドハットが選別し、企業で利用するレベルに最適化するために品質改善とパフォーマンス・チューニングを施した上で提供される製品群から構成される製品体系です。
JBoss Enterprise Middlewareは、3つの基盤ソフトウエア製品と4つの開発フレームワーク製品から構成されます。それぞれの製品は、1つのバイナリとソースで提供され、JBoss サブスクリプションベース経由で入手することが可能です。

基盤ソフトウェア製品は、J2EE /Java EE5に完全準拠した100% PureJavaのアプリケーションサーバに様々な付加価値の高いコンポーネントを融合したミドルウェア製品です。開発フレームワーク製品は、他のアプリケーションサーバでも動作とサポートが保証された単一のパッケージとして提供される開発ライブラリです。これらの製品は、JBossコミュニティからRed Hatで最適化されたソフトウェア製品として提供されます。

JBoss Enterprise Application Platformは、J2EE /Java EE5に完全準拠した100% PureJavaのアプリケーションサーバです。EJB3.0の動作保証、クラスタ構成、トランザクション制御が可能な分散キャッシュ、オブジェクトの永続化のためのJBoss HibernateとWebコンポーネントであるAjaxやJSFとビジネスコンポーネント、さらには、BPMなどを簡単に連携させることのできるJBoss Seamが統合された基盤として提供されます。これにより、ユーザは、大規模にも耐えうることのできるWeb2.0に代表するようなアプリケーションをより簡単に、低コストで得ることが可能です。
JBoss Enterprise Application Platform for Portal は、標準ベースのポータルフレームワークを提供するエンタープライズクラスのポータル基盤です。各種ポータル標準技術であるJSR168,Web Service Remote Portlet(WSRP), JSR170に対応しているだけでなく、AjaxやJSF,Spring,Seamに対応したポートレットの開発も可能です。また、高機能なポートレット JBoss Forum, JBoss Wiki, JBoss Blog, Collaborationなどを利用することが可能です。これにより、SOAを目指す企業ポータルのユーザインターフェースをより早く、低コストで提供することが可能です。
JBoss Enterprise SOA Platformは、企業のSOAを促進することのできるどこよりも低コストでかつスケーラブルなサービス統合基盤です。この基盤には、企業のSOA実現するために必須である3つの機能、エンタープライズ・サービス・バス(ESB)、ビジネスプロセス・マネジメント(BPM)、ビジネスポリシーの管理と実行(Rule)をJBoss Enterprise Application Platfrom に統合して提供されます。現在の市場では、これらの機能は別々に提供されている場合が多く、すべての機能が必要になる企業の本格的なSOA基盤を構築するためには、莫大なミドルウェアへの投資が必要になります。
JBoss Enterprise SOA Platformは、すべてが統合されたシンプルな単一バイナリで提供され、スモールスタートからはじめられる企業のSOAを促進することが可能です。
JBoss Hibernate は、デファクト・スタンダードなO/Rマッピングをソリューションを提供する開発ライブラリです。一般的にJavaアプリケーションで扱うデータは、オブジェクトのドメインモデルとしてデザインされます。しかし、一般的に利用されているRDBMSにドメインオブジェクトを永続化するためには、SQLプログラミングだけでなく、クエリされたデータのオブジェクトへのマッピングなど膨大なプログラミングが必要になります。
JBoss Hibernateは、このような退屈なプログラムコードの80%を削減することが可能です。また、様々な最適化やキャッシュなどの技術により一般的なSQLプログラムを記述するよりもスケーラブルで高速かつ、DBMSベンダに依存しないプログラムを記述できます。これは、構築されるアプリケーションのポータビリティ性を考えるうえで重要です。
JBoss Seamは、Java EEの各コンポーネントを連携を容易に実現する新世代のフレームワークソリューションです。Java EEでは、Web層のコンポーネントとしてAjaxやJSFが、ビジネス層のコンポーネントとしてEJB3.0やPOJOにおけるドメインオブジェクト、さらにサービス層にはビジネスプロセスが利用されます。個々のコンポーネントは、それぞれ重要でかつ効果的な機能を提供していますが、残念ながらこれらのコンポーネントを簡単に利用できるフレームワークが存在します。
フレームワークに代表されるStrutsやSpringなどは広く使われていますが、いずれもJava EEの各コンポーネントの効果的な使いかたを意識したものではありません。JBoss Seamは、Java EEのコンポーネントを効果的にかつ簡単に利用していくための新世代フレームワークです。この機能は、JSR299に提案されており将来的なJava EEの仕様に取り込まれる予定です。また、JBoss Seamは、Webアプケーションで重要なセッションステートの状態も管理します。これまでのフレームワークソリューションでは、ステート管理などはアプリケーションで実装しなければならない場合が多く、アプリケーションのプログラムコードが膨大になる傾向があります。JBoss Seamは、これまでのWebアプリケーションとは比較にならないほど劇的にプログラムコードを減らすことが可能です。また、アノテーションベースのプログラミングができるため、繁雑なXML記述を減らすことが可能です。
JBoss jBPMは、ビジネスプロセスの管理と実行を提供する開発フレームワークと実行エンジンのソリューションです。jBPMは、スタンドアロンでも任意のJavaアプリケーションに組み込むことのできるプラグイン可能なアーキテクチャを提供します。また、ワークフローやヒューマンタスク管理のためのjPDL、Webサービスのオーケストレーションを行うためのBPEL、Webアプリケーションの組み込むワークフローとしての機能するページフローなど複数のプロセス言語に対応します。また、JBoss Seamと容易な連携を実現することで、SOAの環境をより迅速にかつ簡単に構築することができます。
ビジネスの俊敏性を求めているSOAの環境では、ビジネスポリシーを独立して管理でき、そこへのアクセスや変更に柔軟であることが重要です。JBoss Ruleは、標準ベースのルールエンジンを提供します。これにより、ビジネス担当者自身のビジネスルールをIT環境で実行・管理することが可能です。管理されたビジネスルールを蓄積することで、ビジネスルールは企業の知識ベースになります。JBoss Ruleは、自然言語を拡張したDrools Rule 言語を採用し、Eclipse にプラグイン可能なJBoss Rule Workbenchを利用することグラフィカルにルールの定義、検証などを実現することが可能です。
JBoss Enterprise Middlewareの製品体系で提供される基盤ソフトウェアと開発フレームワークは、JBoss サブスクリプションベースで提供されます。つまり、これらのパッケージ化されたモジュールは、JBossコミュニティから取得することができません。JBossコミュニティから取得される各コンポーネントを自由にご利用することは可能ですが、Red Hatからはサポートされません。エンタープライズクラスのアプリケーションでこれらの機能を安心して利用したい場合、Red Hatから新しい JBossサブスクリプションを購入して頂くことになります。

JBossサブスクリプションに関するお問い合わせは、レッドハットの営業(sales-jp@redhat.com)までお問い合わせください。
・日本語サポートが受けられる 新しいJBoss サブスクリプションJBoss Enterprise Middlewareのリリースに伴い、Red Hatではそれぞれの製品のプロダクションサポートをサブスクリプションベースで提供されます。

プロダクションサポートは、JBoss Enterprise Middlware の各製品毎に提供されます。最小構成は、4CPUユニットです。購入したサブスクリプションでサポートを受ける製品のサーバ環境として、プロジェクトに縛られない最大4つのCPU分まで適用可能です。また、同時に最大2名の日本語カスタマーサポートポータルへのアカウントIDが付与されます。アカウントが付与された担当者は、そのIDを利用してサポートポータルもしくは電話で製品のサポートを受けることが可能です。プロダクションサポートの提供ユニットは、4CPUユニットの他に、32CPUユニットも提供されます。それぞれのユニット毎には、さまざまなサービスやコンポーネントされます。
詳細は、弊社営業(sales-jp@redhat.com)までお問い合わせください。
デベロッパーサポートは、Red Hat製品を扱うすべての開発者のためのサブスクリプションベースのサポートサービスです。デベロッパーサポートは、JBoss Enterprise Middleware の製品すべてが提供され、プロジェクトの開発段階で製品を利用していくうえでのアドバイスが含まれます。基本的にデベロッパーサポートは、営業日 9時から17時のサポートですが、サポートへの問い合わせに対する応答レスポンスの保証に応じて、プロフェッショナルとエンラープライズの2種類のサブスクリプションが提供されます。
これらのサブスクリプションベースのサポートは、すべて6月より開始される日本語サポートポータルから日本語での問い合わせが可能になります。このサポートポータルでは、サブスクリプション契約毎に新規問い合わせ、問い合わせ履歴の管理、サポートされるソフトウェアや修正モジュールのダウンロード、ナレッジ検索機能などが提供されます。

Red Hat では、企業のSOAの促進を支援します。硬直化したエンタープライズのITは、ビジネスの俊敏性を損なう原因になります。現在、多くの企業は自社のITのSOA化に取り組みはじめています。2007〜2008年は、これまで取り組んできた企業のSOA構想を実行に移す年と言われています。しかし、企業は、そのSOA化に莫大な投資をすることはできません。SOAは、その提供効果の最もある領域から小さく適用し、継続的に広げていくことがその成功への道筋とされています。
Red Hat は、企業のSOAをSimple(シンプル)、Open(オープン)、Affordable(値ごろ感)の3つのキーワードで支援することが可能です。これにより、企業のSOAは、莫大な投資ではなく、標準かつオープンな最先端技術を安心して、低コストで手に入れることが可能です。
JBoss Enterprise Middleware は、2007年6月上旬より順次提供されます。最初にリリースされる基盤ソフトウェアは、JBoss Enterprise Application Platform 4.2です。現在、この製品は、次のURLからβ版をダウンロードすることが可能です。
http://www.jboss.com/downloads/index さあ、新しいJBoss Enterprise をはじめましょう!