Luis Villa氏に聞くGPL v3のQ&A
どこかに身を隠して生活しているのでないかぎり、Free Software Foundationが6月末にGPLの新しいバージョンを最終承認し、リリースしたことを耳にしているのではないでしょうか。これは、最も歴史があり、最も尊重されているオープンソース(およびフリー)ソフトウェアライセンスの発展において最新の段階を画するものです。
ライセンス契約の長々しく難解な条項をひと通り読んでみますか?では、こちらをご覧ください。やはり、基本的な論点を手短に説明した方がいいでしょうか。それなら、この記事が打って付けです。実は、この代物について豊富な知識を持っている人物がいます。彼の名前はLuis Villaです。彼は、若い頃にいくつかのLinuxプロジェクトで開発に携わったことがあります。Evolution PIM、GNOME 2.0リリース(Sunと連携)、NovellおよびXimianのデスクトッププロジェクトなどです。そして現在、彼はロースクールに通っています。分野を横断したバックグランドを持っており、ライセンスについて説明するには理想的です。
さて、このQ&Aの趣旨は何でしょうか?
6月29日、Free Software Foundationは、16年を経てGNU General Public Licenseのバージョン3をリリースしました。これは、今まででおそらく最も重要な著作権ライセンスの後継版です。まさしく文字どおり、(オープン、プロプライエタリ、Webの別なく)ソフトウェア開発に携わる人なら誰でも、潜在的なコントリビュータ、利用者、協力者、または競合者として、v3について理解し、v3から受ける影響を見極める必要があります。
このQ&Aを俳句で要約できますか?
new license coming | 新しいライセンスの登場だ
creates new uncertainty | 不明な点もあるけれど
must attempt to grok | 理解しようとすることさ
(本当は、「スナッフィー(Snuffleupagus)」を使いたかったのですが、俳句は音節の多い語で表現できないのが残念です。)
わざわざ今回のバージョンがリリースされたのはなぜですか?GPL v2でもまあまあ良くはないですか?
GPL v2が書かれたのは1991年ですが、それ以降、コンピュータ業界は大きく変化しています。DRM(デジタル著作権管理)によってコンピュータの扱い方が変わり、ソフトウェアの特許がはるかに大きく問題化し、またフリーソフトウェアコミュニティが数十億ドル規模の産業へと成長してきました。したがって、おそらくアップデートも悪い考えではありません。
v2は成功を収めましたが、このライセンスは本当にそれほど大きく変わったのでしょうか?
v2の基本的な目標、方式、および構造に問題はなく、それらはほとんど変更されずに継承されています。GPLコードを使用し、それを再配布しなければ、やりことは相変わらず何でもやれます。GPLコードに変更を加えて再配布したり、GPLライセンスのライブラリをベースにして新しいアプリケーションを構築したりする場合は、今後も修正版や派生品をGPLライセンスのソースとしてリリースする必要があります。また、これまでと同様、新しいLGPLに基づいてプロプライエタリコードを作成できます。
では、このライセンスの中で変わったのはどこですか?
最も大きく変更されたのは次の点です。
- 国際化: 新しいライセンスは、米国の著作権法に含まれる言語を超えて、どの著作権法の体系にも含まれないような語にも対応しています。それによって、このライセンスは、政治的により好ましいものになり、また米国外でも法的に運用可能になっています。
- 複雑化:今回のバージョンは、より法律家に配慮した文書になったため、開発者や経営者にとってはわかりにくくなっています。これは導入を遅らせる要因になるかもしれません。
- 特許:プログラムに対して貢献した者が、将来のユーザに特許ライセンスを付与するようになりました。これは、著作権を伴う貢献なしに配布するだけの場合には当てはまりません。これによって、SunやNovellといった大手のコントリビュータが所有している特許の扱いがより明確になるはずです。しかし、Microsoftやパテントトロールのような、コードに貢献していない者には効果がありません。したがって、よい影響はありますが、限定的なものです。
- 特許、複雑化した部分:このライセンスは、将来、MicrosoftとNovellの取引のような一括補償が発生することを防ごうとしています。また、Microsoftに対して、特許ライセンスを提供するように促しています。しかし、言葉づかいは難解で、おそらく抜け穴もいくらかあります。言葉づかいが難解で限界もあるため、これによって防ぐことができるのは、おそらく旧バージョンの最悪の濫用だけです。悪くはありませんが、これでMicrosoftをめぐるFUD(Fear、Uncertainly、Doubt)がなくなるとは、とうてい思えません。
- ユーザの管理権:新しいライセンスは、ユーザがハードウェアとソフトウェアを管理する権利を持つことを明確にしようとしています。まず、このライセンスの下では、コードがDigital Rights Management(デジタル著作権管理)の体系に含まれるという法的申し立てはできません(ただし、コード自体が修正可能であるかぎり、そうした体系を構築する試みを妨げるものではありません)。また、このライセンスの下では、利用者が自分の所有するデバイス上でGPLソフトウェアを修正したり、再インストールしたりできるように、ディストリビュータがインストール手順を提供する必要があります。
ユーザにとっては何が変わりましたか?
大部分のユーザは、v2からv3への移行による変化に気付くことはありません。ユーザはこれまでと同じ権利すべてと、いくつかの新しい権利を持つことになるため、同じやり方を続けることができます。コントリビュータとディストリビュータには新しい要件がありますが、それらはGPLから利益を得ながら品質とサービス以外の土俵で競争しようとする、ごく少数の企業にとって脅威となるだけです。
まだ何かありますか?
もちろんです。5,702語ものライセンスですから、このQ&Aが要約になることは避けられません。 詳しくは、私の個人ブログ(企業が公認しているものではありません/英語)やFSFのFAQ(英語)をご覧ください。
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http://www.redhatmagazine.com/2007/07/19/gpl-v3-qa-with-luis-villa/

