今回も、FedoraプロジェクトとRed Hat Enterprise Linuxを比較し、これら2つのディストリビューションを利用していかにお客様とコミュニティ両方のニーズを満たすかを説明する短期シリーズをお届けします。
前回は、 各ディストリビューションの主な目的について説明しました。今月は、開発と利用に集中します。いずれの製品でも、開発方法や利用方法を形成するのは言うまでもなく参加者であり、Linuxでもそれは変わりません。
Red Hat Enterprise Linuxの開発、テスト、または導入は誰が行うのでしょうか。Fedora Coreを好むのは誰でしょうか。それはいつで、またなぜでしょうか。これらのユーザの違いは何でしょうか。それらの違いは、選択するソフトウェアにどのように反映するのでしょうか。
このレビューでは、一般論について議論します。Linuxへのアプローチは、もちろん数多くあります。この短い記事では、そのすべてを取り上げることはおそらくできません。
急速な技術革新
Fedoraのユーザと管理者は、新しいことに進んで挑戦します。
広いテスト基盤
Fedoraは何十万人ものユーザを抱えているため、さまざまな構成で広範なテストが行われます。
作業の制約
コミュニティの開発者は、たいていボランティアとしてパートタイムで関与しており、通常、大規模な長期プロジェクトに専念する時間はありません。Fedoraコミュニティで遂行された作業には、制約が多くあります。
非常に魅力的なプロジェクト
開発者は、最も洗練された機能拡張に引き付けられます。最先端の作業はきわめて迅速に進みますが、労働集約的な作業や面白みのない作業は未完のままになる場合があります。
標準化とバグ修正
問題はすばやく特定され、無難な方法で対処されます。すべてのユーザは、修正がクリティカルなサービスへのリスクをほとんど伴わずに継続的に提供されるという恩恵を受けられます。
労働集約的な長期プロジェクト
プロジェクトのなかには、ボランティア作業にはあまり適さないものもあります。最近の例では、SELinuxがあります。必要な改良ですが、多数のパッケージに複雑な影響を与えています。
コストのかかるテストまたは認定
標準規格への適合性やハードウェア/ソフトウェアの互換性に関するテストは、相当なコストがかかる場合があります。
ハードウェアプラットフォームの対応
ハードウェアパートナーは、新しいコンピュータをサポートできるように、新しいバージョンのディスクドライバやネットワークドライバの開発、およびその他の低レベルな機能拡張を支援します。
大規模構成のパフォーマンス強化 大規模構成のテストを正しく、かつたやすく行うことができるボランティアは、ほとんどいません。
ハードウェアレイヤから上位レベルのアプリケーションスタックまでの相互依存性の調整
オープンソース開発モデルの利点は、FedoraプロジェクトおよびRed Hat Enterprise Linuxの開発者とユーザの双方が互いの貢献から利益を得るということです。新しい重要な機能はFedoraで洗練され、製品に適用できるようになると、Red Hat Enterprise Linuxのお客様に提供されます。さらに、Red Hat Enterprise Linux用に開発された機能拡張やバグ修正は、それぞれのアップストリームコミュニティにフィードバックされます。
双方のディストリビューションの開発サイクルが互いに影響し、改善し合う構造をご説明しました。パート3では、Fedora Coreの開発と使用の詳細について説明します。最終回では、Red Hat Enterprise Linuxの開発と導入を取り上げ、また説明した内容全体のまとめを行います。