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翻訳記事:

  • RED HAT Magazineは、米国発の記事を翻訳したものです。

RED HAT SPEAKS

108でのコラボレーション

原文(英語/2006年6月)

1. 108の導入

最も優れたプロジェクトとは、ときに他人の成果に注目することです。優れた人々の能力に依拠すること。Matthew Szulikは、このようにして Red Hatサミットの基調講演 においてその3分の2を費やし、4つのグループの精力的な作業について説明しました。

これらのグループはオープンソースとオープンコンテンツから生まれたものです。したがって、当社がステージに立ったとき、当社は数百、数千人ものコントリビュータ、お客様、およびパートナ、あらゆる協力者の精力的な作業を代表していたのです。皆様の貢献は飛躍的に高まっています。

108は、その開会基調講演で提示されたプロジェクトの1つであり、Red Hatサミットで開始されたベータ段階のプロジェクトです。 108.redhat.com は、開発者および技術中心のオープンコンテンツとコラボレーションのポータルです。Red Hatでは、オープンソースの方法論を伝え、ツールとリソースを提供することによって、ソフトウェア開発を少しでも楽にしたいと考えています。

108によって解決される問題のうちの2つが、このベータ段階の焦点です。1つ目は、Red Hatが開発者指向のコンテンツを提供する場所を提供することです。これによって利益を受けるグループの1つは、開発者です。このグループは、Red Hatとその他のベンダのプラットフォームを含むソリューションを開発、テスト、および導入するすべての人を含みます。お客様および企業の開発者のコミュニティは、108上で自由に協力し、必要とされる技術コンテンツの定義を支援したり、場合によっては自ら編集に対してコメントしたりできます。

解決される2つ目の問題は、Red Hat、お客様、パートナー、およびオープンソースコミュニティ間のオープンな共同作業に対する障害を軽減するか、または取り除くことです。108は、これらのグループが交わる点に位置し、実際の問題の解決で協力するために各グループからプロジェクトメンバーを募ることができるコラボレーションスペースとなります。

ご使用の環境でオープンプラットフォームによる作業を容易にすること。ソフトウェアと標準規格を改良するコラボレーションを促進すること。このようにして108はソフトウェアを向上させます。

1.1. 真の開発者のための真のコンテンツ

長年にわたり、開発者がRed Hatプラットフォームについて技術的解答を見つける最良の方法は、さまざまなオープンソースコミュニティを訪れることでした。これは多くの場合、理にかなったことです。GCCコミュニティの最良の知識は、GCCプロジェクト自体のなかにあります。

この解決策は、すべての人に有効というわけではありません。しかし、この方式が有効でない人は誰で、何人くらいいるのでしょうか。見積もることは困難ですが、それでもこの「コミュニティで自ら解答を探す」オプションについて、数多くのエピソードや不満が確かに存在しています。アップストリームのコミュニティがより優れた知識を持っているなら、どうしてこの方法が役に立たない場合があるのでしょうか。

多くの場合、オープンソースコミュニティには、開発環境、テスト環境、または多くの企業の開発者が発見するバグを再現するためのリソースやプラットフォームがありません。コミュニティが作成できる文書も、これらの同じファクタによって制約されます。支援を求める人がコミュニティで一般的ではない混在プラットフォームを使用しているような場合、コミュニティのメンバーのなかには、反応が鈍く、助力を提供できない、または提供しない人もいます。

108は、オープンソースソフトウェアをRed Hat Enterprise Linuxに変換するのと同じ方法論を使用することによって、こうした問題を解決します。Red Hatには、社内の専門家、Red Hat製品とともに動作する一般的なプラットフォームへのパートナ関係、およびオープンソースコミュニティとの緊密な連携があります。Red Hatはこれらの資産を利用して、お客様のお望みのコンテンツに集中します。

108はまだ初期段階にあり、開発者や技術者コミュニティからフィードバックを収集しています。これは、誰も必要としていないようなコンテンツを提供することがないようにするためです。

この方式は、より優れたソフトウェアを生み出す同じオープンソースの方法論に基づいています。関心と指針を求めてコミュニティを訪ね、最良の製品を提供するために検討すべきことをコミュニティから引き出します。

Webサイトにはコンテンツが常に追加されますが、これには多くの形態があります。ISVからのプラットフォーム関連のコンテンツ、数千ものオープンソースプロジェクトからの開発に関するコメント、およびRed Hatの開発者からの特定のコメントや重点課題などです。これらのRed Hatの開発者は、ブログ、電子メールの投稿、記事などの形で、必要とされるコンテンツをすでに作成しています。108は、これらの成果を見つけて選り分け、提供します。

108のユーザが担当するのは、必要とされるコンテンツ、ホワイトペーパーで取り上げるべきテクノロジ、SDK、ベストプラクティス、対応策、チュートリアルなどの定義を助けることです。その後、Red Hatは開発中のツールを使用して、このコンテンツにメタデータを付け、それがコラボレーションストリームの一部になります。このストリームから新しい取り組みが生まれます。そのなかには、あなたが提起したものも含まれているかもしれません。

1.2. オープンコラボレーション、より優れたソフトウェア

Red Hatがオープンソースコミュニティから引き出した教訓の1つは、透明性を確保することで信用性と信頼性が強化されるということです。

コードの各行を書いた人物、各テストを設計した人物、マニュアルの各パラグラフを執筆した人物がわかれば有益です。コントリビュータは認知され、価値と名声を高めることができます。コンテンツの読者は、コミュニティで審査済みの評判を持つ実在の人物によって裏付けられているため、記事やコードの品質について確信を持つことができます。自分で確かめる代わりに、コミュニティの審査に依拠できるのです。

これをまわりくどいと感じる人もいます。「何かを正しくやりたいなら、自分でやってしまうことだ」というのも一般的な考え方です。しかしあいにく、ソフトウェアやコンテンツの開発に関しては、 そうした見解 は数値で反駁されます。

オープンコラボレーションで開発されるソフトウェア(オープンソース)やコンテンツは、他の開発方法論で作成されるソフトウェアよりも バグが少なくなります。

使いやすいコラボレーションプラットフォームと、パートナー、開発者、およびお客様をまとめるRed Hatの影響力をあわせて提供することによって、108は企業の開発者が関与できるような形でオープンソース方法論の実地経験を提供します。

このスペースでは、開発者はプロファイルを記入することが推奨されます。これは、開発者を共通の関心とプラットフォームでつなぐために役立ちます。また、登録ユーザは、各自の人材プロジェクトを要求することもできます。これは、各自のニーズと関心に合わせてカスタマイズできる108上のスペース (yournamehere.108.redhat.com) です。お気に入りのRuby on Railsのハッカーのブログについて、まとめて入力する必要があるとお考えですか?それを作成し、ご自分の108ページに投稿してください。ほかの誰もがあなたのRuby on Railsの投稿を取り上げ、自分の個人ページ、ソフトウェアプロジェクトページ、または108上にあるその他の集合場所でそれを使用できます。

1.3. 誰もが開発で役割を担う

オープンソースソフトウェアの大きな教訓は、ソフトウェア開発は一部のエリートプログラマとテスト技術者の砦に閉じ込めるべきではなく、年1回刊行される聖書のようなものであってはならないということです。

オープンソースでは、誰もが開発者になります。我々は皆、テスト技術者、早期導入者、インタフェース設計者、アイデア考案者、情報設計者、技術ライター、その他になります。そのなかには、シェルスクリプトからWebアプリケーションまで、少しばかりコードを書く人もいます。

あるソフトウェアについて、別の人にインストール方法、設定方法、または使用方法を伝える電子メールを送るということは、技術コンテンツを書くということです。それをメーリングリストに送信すれば、オープンソースの方法論に従っていることになります。あなたは、すでにオープンソースコンテンツの開発者なのです。ことはそれほど単純です。

この大きな教訓を伝えることが、108の存在意義です。それは、エミュレーションを通じて伝えられます。すべてのコンテンツを最初から作るのではなく、108では、Webに入力済みのアイデアやコメントを把握できるようにすることを追求しています。ある焦点やフィルタは、注目に値するものとそうでないものに関するRed Hatの経験から生み出されます。また別のフィルタは、パートナー、コミュニティのメンバー、そしてあなたから得られます。

たとえば、システム管理者は、従来の開発者プログラムでは見過ごされがちな開発エコシステムの重要な部分です。108上の新しいプロジェクトは、管理者のニーズへの対処を重視しています。こうしたプロジェクトがサイトの開設以降、立ち上げられていますが、それらは純粋にパートナーやコミュニティの要求から生まれたものです。

執筆者について

Karsten Wadeは現在、開発者の調整役を務めていますが、この5年間にわたり、Red Hatの技術ライターおよびシステムコンサルタントです。彼は常にこれらの境界領域にあり、オープンソース方法論の価値と方策を伝えることに貢献しています。豊富にある空き時間には、Fedora Documentation Projectの作業遂行を支援しています。